マンション売却の内覧を成功させるコツ!失敗事例から学ぼう

マンション売却では、内覧で物件の魅力をしっかりと伝えることが成功のカギです。
原則、不動産の告知や内覧は不動産会社がすべて対応してくれます。しかし、不動産会社に任せきりだと、営業担当次第では物件の魅力がうまく購入希望者に伝わらないこともあります。
売主側がしっかりと内覧の準備を行っておくことで、より高く売れる可能性があります。
本記事では、マンション売却における内覧で注意するポイントを、準備編と当日編に分けて解説します。また、内覧で失敗するケースも確認しておきましょう。
マンション売却の内覧の流れ
マンション売却の内覧は、以下の流れで行います。
- 不動産会社を通して購入希望者から問い合わせが入る
- 内覧日の日程調整をする
- スリッパなどの用意や清掃などの内覧準備をする
- 内覧の実施
急に内覧を希望されるケースもあるため、できるだけ前もって部屋をきれいな状態にしておきましょう。
~準備編~マンション売却の内覧を成功させるコツ
まずは、マンションを売却する際の内覧で必要な事前準備のコツを紹介します。購入希望者がどういったポイントを見るかを考えることが大切です。
きれいな状態を保つ
汚れが目立つ物件だと、売主がその物件をきちんとメンテナンスできていないと考えられてしまいます。購入希望者が「その他にも何か不具合があるのでは?」という疑心が生まれる原因となるため、清潔な状態を保つことが重要です。
特に水回りは汚れが目立ちやすいため、念入りに清掃しましょう。
水回りの中でも気をつけたいのは、下水管の
下水管には下水のにおいや衛生害虫が上がってこないよう、水がたまる排水トラップという仕掛けが施されています。このためている水を封水といいます。
長い間水を流さないでいると、この排水トラップにたまっているはずの封水がすべて蒸発してしまい、部屋中に下水のにおいが充満してしまいます。

排水トラップ
すでに退去済みの場合、この排水トラップの水が蒸発してしまうことが起こりやすいです。排水口にラップなどを被せてふたをするなどの対策を取りましょう。
また、マンションの場合は、共有部である廊下やエレベーターにゴミが落ちていないかなども確認しておきましょう。売却が長期に渡る場合、定期的に訪れ、清掃をしておきます。
居住中の場合はなるべく室内の物を減らす
物件の内覧時、できるならば引き渡し時と同様に、家具などはすべて撤去したほうがよいでしょう。
購入希望者からすると、なるべく引き渡し状態に近い状態で物件内を確認したほうが、住んでからのイメージを具体的に持てます。ソファや本棚があることで壁紙の状態が確認できない物件より、隅から隅まで確認できる物件のほうが安心して購入できます。

室内に物がない部屋
しかし、マンションに居住中の場合は、室内に物がある状態のまま内覧してもらいます。
なるべく引き渡しの状態に近づけるよう、室内の物を減らしておきましょう。
物が少ないと、部屋を広く見せる効果があります。また、整理された部屋を見せることで、売主が物件を大切に扱っている印象を与えることも可能です。
売却が決まったタイミングで、不用品は売却する、実家に預けるなどして、物件内の物を減らしておきましょう。
営業担当にアピールポイントを共有する
実際に物件を購入希望者に紹介するのは、不動産会社の営業担当です。売主は営業担当に、物件のアピールポイントを伝えておきましょう。
また、アピールポイントだけでなく、物件のマイナスポイントも伝えておきましょう。
- ひび割れが起きている
- 壁紙が剥がれている
上記のような、事前に気になることについては不動産会社の営業担当に伝えておき、取捨選択してもらいましょう。

ひび割れが起きた壁
良い点と悪い点の両方を営業担当、そして購入希望者で共有します。それにより、お互いの信頼関係を結ぶことができ、売却につながります。
~当日編~マンション売却の内覧を成功させるコツ
内覧の対応は不動産会社が行ってくれるため、売主が必ず立ち会わなければならないということはありません。
しかし、鍵を預けていない場合や、居住しながら売却する場合は、売主も内覧に立ち会うケースがあります。内覧当日に注意するポイントを押さえておきましょう。
購入希望者への心配りを忘れない
売主が内覧に立ち会う場合は、購入希望者への心配りを忘れないようにしましょう。
- 購入希望者とは適度な距離を取り、こちらから話しかけすぎない
- 家族がいると内覧しにくいため、なるべくひとりで対応する
上記のように、おもてなしの心を忘れないような対応を心がけましょう。
清潔なスリッパを用意する

内覧用のスリッパ
購入希望者に快適に過ごしてもらうために、内覧用のスリッパを用意しておきましょう。
内覧当日に訪れる人の数は当日までわからないこともあるため、多めに用意しておくと安心です。最低でも5個、多くて10個ほど新しいスリッパを確保しておきましょう。
また、内覧を案内する不動産会社の担当者も準備しているケースがほとんどですが、ぺらぺらのスリッパの場合もあります。事前に準備が必要なのかやどういった物なのかを確認しておくとよいでしょう。
部屋中のすべての電気をつける

電気をつける
部屋が明るく見えるよう、部屋中のすべての電気をつけておきましょう。
電気がついているかついていないかで、部屋の印象は大きく変わります。特に日当たりが悪い時間や場所の場合は薄暗いと、どれだけ念入りに清掃をしていても、悪い印象を与えてしまいます。

暗い部屋
また、LED照明など、より明るく見えるものに交換しておくのもよいでしょう。
空調で適正な温度にする
購入希望者は、1日で複数の物件の内覧を行うこともあります。移動が多くて疲れているときに、暑かったり寒かったりする部屋に長い時間滞在するのはしんどいでしょう。
空調で快適な温度に調整しておきましょう。空調を使い始めてから部屋全体の温度が調整されるまでには時間がかかるため、購入希望者が訪れる予定の時間より1時間ほど早めに設定しておくのがポイントです。
また、空気清浄機などで換気もしておきましょう。特にトイレなどにおいが気になる場所は、消臭剤を置くなどの対応も必要です。
購入希望者からの質問にはなるべくポジティブに答える
購入希望者の中には、売主に対して直接質問をする方もいます。
たとえば「物件の悪いところは?」と聞かれた場合でも、包み隠すことなく伝えることで、信頼関係を結ぶことができます。
- 窓の建付けが悪い
- 壁紙にシミが付いている
物件が抱えている上記のような欠陥を説明せずに売買してしまうと、後々のトラブルにつながります。
物件の長所や短所、売却に至った理由など、なるべく真実を、前向きな形で伝えることを心がけましょう。
条件交渉は必ず不動産会社の営業担当を通じて行う
特に気を付けておきたいのが、値引きや家具の残置などといった条件に関する話については、不動産会社の営業担当がいる場で行うことです。
内覧時に購入希望者と口約束をしてしまうと、その後認識の相違でトラブルになることがあります。どのような会話でも、不動産会社の営業担当に聞いておいてもらいましょう。
また、条件についてその場で回答するのはやめましょう。どのようなささいな条件でも、購入希望者から伝えられたことは、不動産会社と相談し、不動産会社を通して回答するということを徹底しましょう。
マンション売却の内覧でよくある失敗と対策
「内覧は来るのに、なかなか売却につながらない…」
このような場合は、募集告知では魅力的に映っているのに、内覧時に購入希望者ががっかりしてしまう原因がある可能性があります。
価格と実際の物件の魅力に差がある
清掃や内覧準備をしっかり行ったのにも関わらず、購入申し込みにつながらないケースがあります。この場合、実際に訪れた方が、価格と実際の物件の魅力に開きを感じてしまっている可能性があります。
考えられる要因は駅からの距離や周辺環境などさまざまですが、売主が変えることができるのは、物件そのものを魅力的に見せることです。
前述した清掃はもちろんですが、それでもカバーできない、クロスの破れなどの欠点がある場合は、表層リノベーションを実施することも視野に入れましょう。
表層リノベーションとは、壁紙や床などの表層部分だけリフォームを実施することです。表面部分だけのため、低コストで物件をよく見せる効果があります。
不動産会社の営業担当と相談しながら、最善の方法を選択しましょう。
積極的にアピールしすぎている
売主が立ち会う場合で挙げられる失敗事例としては、売主が積極的なアピールをしすぎてしまっていることが考えられます。
自らの物件の魅力を伝えたいがあまり、購入希望者に積極的に話しかけすぎることで、購入希望者が物件をゆっくり見ることができません。むしろ売り急いでいると、マイナスな印象を持たれてしまうおそれがあります。
物件をゆっくり見てもらい、聞かれたことに答える程度の心持ちで、内覧に臨みましょう。
営業力がない不動産会社に依頼してしまった
マンション売却では、パートナーとなる不動産会社の営業担当選びが重要です。営業担当の内覧対応が悪いと、物件の魅力を最大限発揮できません。
また、不動産会社はマンションや戸建てなどそれぞれが得意とする物件が違います。
マンションならではのポイントを押さえた内覧をしてもらうためにも、マンションを得意とする不動産会社に依頼しましょう。
まずは、一括査定サイトの「リビンマッチ」で簡単な査定をしながら信頼できるパートナーを探すとよいでしょう。
リビンマッチは、インターネットで物件情報を一度登録するだけで、複数の不動産仲介会社にまとめて価格査定の依頼ができるサービスです。複数社の意見を聞くことで、物件の価値を正しく理解して、対応も比較できるメリットがあります。
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