狭小住宅を売却するときのポイント|売れない家をスムーズに売るには

狭小住宅は変形地であったり、独特な間取りであったりと、なかなか買主が見つからないことがあります。しかし物件に魅力があれば、買主を見つけられます。狭小住宅をスムーズに売却する方法を解説します。
もくじ
狭小住宅の特徴
狭小住宅とは、狭くて小さな土地に建てられた住宅のことです。土地の広さに明確な基準はありませんが、多くの場合15~20坪以下の土地に建てられた住宅を狭小住宅と呼びます。
狭小住宅とは
狭小住宅には、次のような特徴があります。
- 変形地に建てられることが多い
- 都心部に多くみられる
- 独特な間取りになっている
それぞれ詳しくみていきましょう。
変形地に建てられることが多い
狭小住宅は、特殊な形をした変形地に建てられることが多くあります。
変形地とは、正方形や長方形といった整形地ではなく、三角形や台形、ひし形といった土地、旗のような形をした旗竿地、傾斜のある土地などを総称したものです。
都心部に多くみられる
広い土地を確保できるエリアであれば、狭小地が生まれることはありません。狭小地のほとんどは、都心部や駅前といった開発が進んでいるエリアにみられます。
開発が進んでいるエリアは、一つひとつの敷地の広さに余裕がないため、狭くいびつな形をした土地が多いのです。そのため、狭小住宅は都心部に多く存在します。
独特な間取りになっている
住宅は暮らす人が快適な生活を送るためにも、日当たりや風通しのよい間取りを採用し、隣家とのプライバシーにも配慮しなくてはなりません。また、変形地に家を建てるとしても、建築基準法を守って建設する必要があります。
狭小住宅のように限られた土地のなかで、一つひとつの条件を取り入れていくと、個性的な間取りになってしまいます。
狭小住宅が売れにくい理由
好立地にあるのにもかかわらず、狭小住宅は売りに出してもなかなか購入希望者があらわれないことがあります。売主からすると「好立地なのになぜ売れないのかな?」と不思議に感じるかもしれません。
狭小住宅が売れにくい理由を説明します。
住宅ローンの承認が下りにくい
購入希望者があらわれたとしても、住宅ローンの承認が下りなければ成約に至りません。
住宅ローンを組むときは、債務者の返済能力やほかの金融機関からの借入状況といったさまざまな面から審査されます。なかでも不動産の担保価値は重要視される項目です。
売却に出す狭小住宅が好立地だったとしても、かなり特殊な形をした土地に建てられていたり、独特な間取りになっていたりすると、担保価値は低いです。
フラット35が利用できないことも
フラット35とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する住宅ローンのことです。
フラット35は借入時から完済するまで固定金利のため、市中金利が上昇しても返済額が増えないといったメリットがあります。また、保証人を用意する必要がなく、繰り上げ返済に手数料がかからない点も魅力です。
しかし、フラット35は、延べ床面積が70㎡以上の物件を対象としています。この基準をクリアできない狭小住宅は、フラット35を利用できません。
施工コストが高い
狭小住宅は隣家や道路との距離が近い場合が多く、騒音対策や防犯対策をきちんと行わなくてはなりません。防音性に優れた窓やドアを取り入れたり、静音性の高い室外機を設置したりと、施工コストがかさむのは難点です。
また、狭小住宅は施工時に重機が出入りしにくかったり、足場を組みづらかったりと十分な作業スペースを確保できないおそれがあります。工務店によっては一般料金では対応してもらえず、特別料金を上乗せして請求されるケースがあります。
狭小住宅をスムーズに売却する方法
狭小住宅が売れにくい傾向にあることは事実です。しかし狭小住宅であっても、工夫次第でスムーズに売却を進められます。
たとえば、以下の方法を実践すると、スムーズな取引を期待できるでしょう。
- 駅近など立地のよさをアピールする
- 内覧時に物件の魅力を伝える
- リフォームしてから売却する
- 更地にして土地だけ売却する
- 隣人に購入を打診する
- 不動産会社に買い取ってもらう
それぞれ詳しく説明します。
駅近など立地のよさをアピールする
売却する際は、購入希望者に立地のよさを全面的にアピールしましょう。好立地に建てられている狭小住宅であれば、独特すぎる間取りでない限り、すぐに買い手が見つかり早期に高値での売却を実現できる可能性が高いです。
内覧対応の前に、最寄り駅まで徒歩でどれくらい時間がかかるか、夜遅い時間帯でも営業しているスーパーがあるかなど、立地や周辺環境について詳しく調べておいてください。内覧のときに購入希望者から質問を受けたら、すぐ答えられるよう入念に準備しておきましょう。
内覧時に物件の魅力を伝える
空き家で売却する場合、不動産会社に鍵を預けて内覧対応をすべて任せることも可能です。しかし売主も立ち会うと、居住していたからこそわかる物件の魅力を購入希望者に伝えられるため、できるだけ不動産会社の担当者と一緒に対応することをおすすめします。
たとえば、日差しの入り具合や人通りの多さ、設備のこだわり、隣家の人柄など、不動産会社の担当者では伝えられない魅力を精一杯伝え、購入のあと押しをしましょう。
リフォームしてから売却する
リフォームしてから売却するのもひとつの方法です。リフォームを実施し、独特な間取りから住みやすい間取りに変更すると、買主を見つけやすくなります。
しかし売主が考える住みやすい間取りと、購入希望者が住みやすいと感じる間取りは別です。リフォームを実施しても購入希望者が求めている間取りにでなければ、なかなか買主があらわれないかもしれません。
無駄な出費にならないよう、不動産会社の担当者とよく相談し、購入希望者から住みやすいと感じてもらえる間取りを心がけてリフォームすることが大切です。
更地にして土地だけ売却する
住宅を解体し更地にして売却する方法もおすすめです。更地にすることで買主の活用方法が広がり、購入希望者を見つけやすくなります。
売主は購入希望者からの内覧に対応せずに済み、売却できない場合も更地を貸し出して収益を得られます。
隣人に購入を打診する
売却に出す前に、隣人に購入してもらえないか聞くのも有効な方法です。隣家で暮らす人であれば、自分の所有地を広げられるメリットがあるため、売却しにくい狭小住宅でも購入してもらえる可能性があります。
さらに、住宅を解体して売却するのであれば、庭や駐車場として活用したいと快く購入してくれるかもしれません。
不動産会社に買い取ってもらう
「売却期限が迫っている」「近隣に知られずに売却したい」という方は、不動産会社に買い取ってもらうのもおすすめです。
不動産買取であれば、買主を見つける手間や時間も省け、早期売却を実現できます。また、売却している物件を広告することもないため、近所に自宅を売却していることが知られずに済みます。
一括査定で不動産会社を比較する
一般的な住宅に比べると売却しにくい狭小住宅の売却は、不動産会社選びが非常に重要です。
不動産会社と一口にいっても、会社ごとに得意とする分野はまちまちです。売買仲介が得意な会社や賃貸の仲介が中心の会社などさまざまな不動産会社があります。狭小住宅の売却を成功させるには、狭小住宅を売却した実績が豊富な不動産会社を見つけることがポイントです。
数多くの不動産会社のなかから、狭小住宅の扱いに慣れている会社を見つけるには、一括査定サイトの「リビンマッチ」の利用をおすすめします。一括査定サイトは、物件の情報を一度入力すると複数の不動産会社の査定額や条件を比較できるサービスです。
どの不動産会社に依頼すべきかわからない、複数社から査定を受けたいけど時間がないという方は、リビンマッチをご利用ください。
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