【保存版】家を売りたい!売る方法や流れ、初心者によくある悩みをわかりやすく解説

住み替えや転勤、離婚、相続など家を売りたい事情はさまざまです。
しかし、家を売る機会はあまりないため、そもそもどうやって家を売ればよいのかまったくわからないという方も多いでしょう。
本記事では、家を売るための初歩の初歩といえる基礎知識をわかりやすくまとめました。よくある疑問と答えも確認して、失敗しない不動産売却をしましょう。
もくじ
家を売りたい!売る方法はいくつかある
家を売るといっても、その方法はいくつかあります。自分で売却の手続きをする場合と不動産会社に依頼する場合では、必要となる費用や期間が違います。
不動産会社に依頼する
一般的に、家を売るときは不動産会社に依頼しますが、その方法は以下の2種類です。
- 不動産仲介
- 不動産買取
不動産会社に依頼すると、契約書の作成など専門的で細かな対応をしてもらえるのが大きなメリットです。
特に近年は、契約不適合責任という「契約内容に適さない事由は売主の責となる」法律が定められています。これまで以上に契約書の記載が重要といえます。
また不動産会社が持つ知識に基づくアドバイスにより、適正な価格で販売できるのも金銭的にメリットです。
不動産仲介 | 不動産買取 | |
---|---|---|
メリット | 交渉次第で高く売れる可能性がある |
|
デメリット | 仲介手数料が発生する | 仲介と比較して約6~7割の売却価格 |
不動産仲介
不動産仲介は、不動産会社を通じて買主を探し、売買契約を結ぶ方法です。家を売る方法の中で、最も一般的なのが、この不動産仲介です。
不動産会社には、買主を見つけた報酬として、仲介手数料を支払います。
買主を見つける必要があるため、売却までの期間はほかの方法よりも少し長いです。しかし、購入希望者の希望条件を確認しながら売り出し価格を調整できるため、交渉次第で高く売れる可能性があります。
家の売却は10万円といった気軽なものではなく、1,000万円や2,000万円という大きな金額の取引です。そのため、少しでも高く売却したいと考えるのは当然です。
まずは不動産仲介による売却を依頼して、実際に家が売れるかを模索するのがおすすめです。
不動産買取
不動産買取は、依頼した不動産会社自らが買主となって物件を購入する方法です。
不動産会社は、購入した物件のリフォームなどをしてから転売し、利益を得ます。
不動産買取の最大のメリットは、買主を探す必要がない点です。不動産会社に査定を依頼して売却価格が確定すれば、すぐに家を現金化できます。
そのため、依頼から売却までの時間や手続きなどの手間があまりかかりません。また、不動産会社に直接売却するため、仲介手数料が不要です。
ただし、不動産会社も転売による利益を確保する必要があるため、売却価格は仲介と比較して約6~7割が相場です。
また、不動産会社は宅地建物取引業者のため、不動産買取では契約不適合責任が適用されません。これは売主にとってメリットですが、それもまた価格を下げる原因のひとつです。
個人間売買はリスクがある
家の売却には不動産会社に依頼するだけではなく、個人間で売買を行う方法もあります。
個人間売買の最大のメリットは、仲介手数料など費用がかからないことです。
しかし、本来であれば不動産会社が専門的な知識を生かして実施する、以下のような作業を自ら行う必要があります。
- 契約書の作成
- 金融機関との住宅ローン対応
- 登記などに関する諸手続き
また、売主も買主も不動産業界に携わっていない場合、契約が法的根拠よりも「あたりまえ」や「常識的に」など感情に左右された内容になる傾向にあります。そのため、後々トラブルが起きやすい点に注意が必要です。
個人間売買は、不動産に関する知識に精通している方や、現金で一括購入できる範囲内の場合以外は、あまりおすすめしません。
家を売るのに適した時期やタイミング
家を売るタイミングによっては、なかなか買主が見つからなかったり、売れたとしても低い売却価格になったりするおそれがあります。
最適な時期やタイミングを見極めて、家の売却計画を練りましょう。
季節
2月から3月は、賃貸需要の高まる時期であると同時に、家が売れやすい時期でもあります。
その理由は、4月に学校では新学期が始まり、社会人も入社や転職、転勤などライフスタイルの変化があるため、それを見据えた転居が活発になるためです。
そのため、売り出し価格を高めに設定しやすいのも、この時期といえるでしょう。
反対に、5月からは右肩下がりで需要が落ち込むので、値下げを考える時期になるかもしれません。
ただし、2月や3月に引っ越すことを見越して物件探しを前もって始めている人も多いです。そのため、引っ越しシーズンになってから売却へ動き出しても遅いでしょう。
また、家の売却は準備から引き渡しまで、約6カ月はかかるといわれています。2月に家を売りたいなら、夏から査定や相場の調査などの準備を始めておきましょう。
築年数
家は築年数が経過すると劣化が進み、価値は下がっていきます。
不動産は建物の構造別に法定耐用年数が定められています。たとえば木造の住宅であれば22年ですが、22年を超えると建物自体の価値はありません。
そのため、築20年が来る前のタイミングで売却をしておくのがおすすめです。
市場の動向
オリンピックや新型コロナウイルスの流行など、さまざまな要因で家の価格は変動します。東京オリンピックの開催が決定したあとは、不動産価格が上昇しました。 市場全体で家の価格が高くなっている時期はその分購入希望者が多いため、早く、そして高く売れる可能性が高いです。
需要が高いタイミングを見極めるには、国土交通省が提供している「土地総合情報システム」を利用する方法があります。株式会社東京カンテイの「リリース」では平均坪単価や前月比も確認できます。
また、金利も注目しておくべきポイントです。現在の日本は低金利が続いており、家の購入がしやすい環境です。つまり売主からすると、売却しやすいタイミングといえるでしょう。
家を売るときにかかる期間と費用
家を売るには、時間とお金をかける必要があります。
準備から家の引き渡しまでは約6カ月
一般的に、家を売る準備を始めてから契約締結までに約4~5カ月、その後決済と引き渡しが行われるまで約1~2カ月、合わせて約6カ月がかかります。
特に準備の段階では、相場の確認や売り出し価格の設定などを入念に実施しましょう。
内覧の数が多ければ、家の引き渡しまでの期間は短縮される可能性があります。そのため、家の魅力を最大限に引き出す写真や動画の撮影、広告の掲載なども必要です。
費用
家を売る際、主に以下のような費用がかかります。
費用 | 説明 |
---|---|
仲介手数料(不動産仲介の場合) | 不動産会社に支払う報酬 |
印紙税 | 売買契約書に貼付する印紙税 |
抵当権抹消費用 | 家を担保にとる金融機関の権利である抵当権を抹消する費用 |
譲渡所得税 | 家を売って発生した利益にかかる税金 |
上記以外にも、抵当権抹消を司法書士に依頼する場合は、その依頼費用などがかかります。
また、仲介手数料は成功報酬のため、売買契約が成立するまでは発生しません。詳しい金額などは、不動産売却の手数料を確認してましょう。
家を売る流れ

家を売る流れ
不動産会社に依頼して家を売る場合、以下のような流れで行います。
- 不動産会社に査定を依頼する
- 媒介契約を結ぶ
- 売り出し価格を決める
- 内覧対応
- 売買契約の締結
それぞれについて詳しく解説します。
不動産会社に査定を依頼する

家を売る流れ1:不動産会社に査定を依頼する
まずは不動産会社に、売却価格の根拠となる家の査定を依頼します。
この査定は、不動産会社によって重視する点が違います。
- 立地
- 建物の築年数
- 室内の状況
上記などの何を重視するかで、家の査定価格も変わってきます。
そのため1社だけに査定を依頼するのではなく、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。適正な価格を把握することにつながるため、少しでも高く売るには重要です。
また、少し前までは、不動産会社に直接足を運んで相談をする、というのがあたりまえでした。しかしいまでは、スマートフォンやパソコンを使ってインターネットで家の査定などができます。
そのため、まずは一括査定サイトなどを利用して気軽に査定依頼を申し込みましょう。
媒介契約を結ぶ

家を売る流れ2:媒介契約を結ぶ
複数社に依頼した査定価格を比較して、どの不動産会社に仲介を依頼するか決めます。
不動産会社が決まったら、媒介契約を結びます。媒介契約は、不動産会社に仲介を依頼するための契約で、大きく以下のように分けられます。
- 一般媒介契約
- 複数の不動産会社に依頼できる
- 専任媒介契約もしくは専属専任媒介契約
- 1社の不動産会社にのみ依頼する
それぞれメリットとデメリットがありますが、需要が高い地域に家がある場合は専任媒介契約か専属専任媒介契約、そうでない場合は一般媒介契約を結ぶと、早く売却できる傾向にあります。
売り出し価格を決める

家を売る流れ3:売り出し価格を決める
不動産会社と相談しながら、家の売り出し価格を決めます。
ここでのポイントは、以下のように戦略的に売り出し価格を決めることです。
- あとで値引きすることを考慮して、少し高めに金額を設定する
- 買主を早めに見つけるために、適正価格で設定する
さらに周辺の相場と比較しながら売り出し価格を決定すると、適正価格から大きな剥離ができないでしょう。
内覧対応

家を売る流れ4:内覧対応
家を売り出して購入希望者から室内の見学希望があれば、対応します。
居住中の場合、1回や2回であれば対応可能でも、毎週となると面倒に感じるかもしれません。そのような場合は、室内の状況がわかる写真を充実させたり、360°見渡せるようなバーチャルムービーを用意したりなども検討しましょう。
売買契約の締結

家を売る流れ5:売買契約の締結
購入希望者と条件面などの調整が終われば、売買契約を締結して家を引き渡します。
ここまでが一般的な家を売る流れです。
家を売るときによくある疑問と答え
家を初めて売る人にとっては、どの不動産会社に任せればよいのか、実際にいつから売りに出すのがよいのかなど、悩むポイントはたくさんあるでしょう。
ここでは、家を売るときによくある疑問を解消します。
家を売る前にリフォームは必要?
不動産会社によっては、売る前にリフォームを提案する場合があります。
しかし、リフォームした家が購入希望者の好みではないと、なかなか売買契約までつながりません。どうせリフォームをするのなら、購入者が思い描くとおりにするべきでしょう。
またリフォーム費用分を売却価格に加えることも難しいため、費用対効果が悪く、あまりリフォームはおすすめしません。
それでも、トイレが和式であれば洋式にするなど、時代に合わせた軽いリフォームなら行うほうがよいケースもあります。
大掛かりなリフォームは不要ですが、購入希望者のイメージを損なわない程度は手を加えるという考え方をおすすめします。
家の売却でやってはいけないことはある?
家の売却で取り返しがつかないのは、金銭面です。
たとえば、売却価格の値下げは可能でも、値上げは気軽にできません。そのため、売り出し価格の設定と戦略を、売却活動を始める前に入念に検討するのが重要です。
不動産会社はどこがいい?
家をどうせ売るなら高い価格で売却したいため、高い査定価格を提示した不動産会社に依頼しようと考える人が多いです。
しかし不動産会社によっては、自社に任せてもらうために高めの査定を行い、あとから値下げするように迫る会社もあります。
そのため、ただ高いだけではなく、周辺相場や取引の事例など、その金額の根拠が提示できるかどうかの確認が重要です。
また、営業担当者との相性も考えられます。どれだけ条件がよい場合でも、担当者の態度や言葉遣いが不愉快だと、かなりのストレスです。
まずは、不動産の一括査定サイトであるリビンマッチを利用しましょう。リビンマッチでは、簡単な物件情報などを入力するだけで、一括で複数の不動産会社に査定を依頼できます。
家の売却で失敗しないために、査定結果や対応を比較して、信頼できる担当者に依頼しましょう。
家を売る方法のまとめ
- 家を売りたいとき、何から始めたらよい?
- まずは、不動産会社に査定を依頼しましょう。複数の査定価格を比較してどの不動産会社に仲介を依頼するか決めたら、媒介契約を結びます。その後、売り出し価格を決めて売却活動を始めます。内覧対応などをして購入希望者と条件面などの調整が終われば、売買契約を締結して家を引き渡します。
- 家を売るのに適した時期やタイミングはある?
- 2月から3月は家が売れやすい時期ですが、家の売却は準備から引き渡しまで、約6カ月はかかるといわれています。2月に家を売りたいなら、夏から査定や相場の調査などの準備を始めておきましょう。また、家は築年数が経過すると劣化が進み、価値は下がっていくため、築20年が来る前のタイミングで売却をしておくのがおすすめです。さらに、市場の動向によっても、売却のしやすさは変わります。
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